フレット交換

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 フレットは直接弦に接する部分なので、程度の差こそあれやはり消耗品です。握力の強い方や、ピッキングの強い方は比較的減りも早く、アコースティック等でコードワーク主体に使用されてきたギターだとそこだけ極端にへこんでしまってビビリ等の原因になったりします。(写真 1 参照)

 軽いへこみならフレットのすり合わせでなんとかなりますが、元々高さの無いフレットや、 すでにすり合わせを何度かやっている場合、一度フレットを抜いて新しいフレットに交換する事になります。

 この時作業の都合上、ネックが真っ直ぐになるよう指板を削って修整するのですが、これを指板修整と言います。ボディーとのジョイント付近でネックが”く”の字に折れ曲がる”腰折れ”(写真 2)やロッドの効かない反り等を修整する為だけでなく、指板R(指板につけられたカーブ)の変更等も出来ます。

 例えばフェンダー系の7.25"R(184mmR)くらいの指板は、ネックが真っ直ぐでも弦高を低くセットするとチョーキング時に音切れや音づまりを起こしてしまいますが、これは指板Rを10"〜14"R程度までフラットにするとかなり解消できます。(2012.10.13 指板R変更のレポートをアップしました。こちらも参考にしてください)

 或は、ヴィンテージのアコースティックギターでよくある”トップ浮き”(ブリッヂを中心にトップ板が盛り上がってしまう現象)。これによって弦高が高くなってしまった場合、通常ブリッヂやサドルを削って弦高を.下げますが、既に限界まで削っていてもうこれ以上下げられない時は、指板のローポジション側を削ってナットの位置を下げる事で弦高を落とします。

 フレット交換はネックコンディションのメンテナンスです。高額のリペアなので、フレットの形状や指板R、好みの弦高等、指定出来る所は遠慮なくご相談下さい。

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 料金(税込み表示)

 

 1. ボルトオン バインディング無し  ¥39,960〜

 2. ボルトオン バインディング有り  ¥45,360〜

 3. セットネック バインディング無し  ¥45,360〜

 4. セットネック バインディング有り  ¥50,760〜

以上、最低限の指板修整を含みます

ナットやサドル等の交換が必要な場合、¥5,400〜¥10,800 程度別途加算になります。

JimDunlop、ステンレスフレットは¥5,400 加算になります。

JESCARステンレスは¥7,560 加算になります。

指板Rの変更は¥5,400 加算になります。

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写真 1  撮影が良くないが上が1弦側,つまり左にヘッドがある状態なので、このギターの場合2弦が一番深く削れている。アコースティックではよく有るパターンだ。ここまで深いとやはりフレットを交換する事になる。

写真 2 指板 に映った弦の影に注目。反っているというよりは、折れ曲がっていると言った曲がり方。アコースティックだけでなくエレキでも発生する症状で、もちろんロッドでの修整は出来ない。

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 GIBSONのセルバインディング付きのモデルはフレットの端がバインディングよりも内側になっていて、セルがフレットの形に盛り上がっている(写真 左)。
 このままのスタイルでフレットを交換する事も出来なくはないが、通常はオーバーバインディング(注釈参照)と呼ばれる方法で行う。写真の中央が施工前。右が施工後。フレットの端がセルの上まで延びている。指板修整の必要があるギターは、指板を削ってしまう関係上このスタイルになる。

注釈 オーバーバインディングについて 
 オーバーバインディングとは本来ギブソンのオリジナルの状態(写真左及び中央)を指す言葉だが、現在では写真右の状態がオーバーバインディングと呼ばれるケースも多く、その場合は写真左及び中央はフレットエッジカバードバインディング、エッジカバード、エッジドバインディング等と呼ぶようだ。意味が逆転した由来は、写真右をフレットオーバー、もしくはフレットオーバーバインディングと呼んだ事かららしい。
 個人的には本来の呼び方が正しいと思うのだが、いずれにせよ注意が必要な言葉だ。

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 フレットエンドの処理は通常こんな感じ。割とオーソドックスなスタイルですが好みによって変更も可能なのでお気軽にご相談下さい。また、オールドのギターの場合フレットの所だけ指板が出っ張っていたりするのでサイドを処理する時に塗膜の厚みや老朽加減によっては生地が出てしまう事があります。予めご了承ください。

フレットサイズ一覧
当方では”Stewart MacDonald”製品のフレットワイヤーを使用しています。他社製品を希望される場合はお申し付け下さい。三晃製は追加料金無しでお選びいただけます。

※ mm換算は小数点第3位を四捨五入。Tangの厚みは0.023”(0.585mm)となります

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 #147

Width .080"(2.03mm)
Crown .040" (1.02mm)

Martin,Gibson(Re-issue)等アコースティックで最も使用するモデル

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 #148

Width .084"(2.13mm)
Crown .039" (0.99mm)

Fender USAのヴィンテージシリーズに近いモデル

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 #155

Width .080"(2.03mm)
Crown .050" (1.27mm)

#147と同じ幅で高さがあるタイプ。

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 #152

Width .092"(2.34mm)
Crown .048" (1.22mm)

太過ぎず高過ぎずバランスのとれたフレット。

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 #154

Width .100"(2.54mm)
Crown .050" (1.27mm)

LPその他いろいろ使える汎用性の高いモデル。

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 #149

Width .103"(2.62mm)
Crown .046" (1.17mm)

#154 よりも幅広で高さの低いモデル。

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 #146

Width .106"(2.69mm)
Crown .036" (0.91mm)

’60s Gibson 用の幅広く高さの無いモデル

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 #150

Width .110"(2.79mm)
Crown .053" (1.35mm)

エクストラ ジャンボと呼ばれるモデル。HR/HM 向け?

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