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 ボディーとネックのジョイントにも特徴があります。サイドポジションをご覧いただくとお判りの様に、一般的なボルトジョイントに比べてネックポケットが少し深め(19.5mm)になっており、ボディートップから弦までの距離が狭くなるよう設計されています。

 これは6弦のオクターブ調整にも関わっており、サドルの高さを控えめに出来るのでローポジションとハイポジションの誤差の幅が少なくなります。

 また、ネックの仕込角度はボディーと平行ではなく、ネックの末端の厚みが26.5mm、16F部分の厚みが26mmとなっていて、0.5mmのシムを入れたくらいの角度がつけてあります。

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 スケールはストラト等のロングスケール(25.5” 648mm)よりも若干短い25.25” 641mmスケール。ナットのせり出しも差し引くとロングよりも8mm短い勘定です。
 これもテンション対策の一環で.010~.046のゲージを前提に、ミディアムスケールよりもキツいけどロング程キツくない。そんな所を想定した設計です。

ボディー材はマホガニー(”Classic”はトップとバックに5mmのアッシュをラミネイト)。コンターは無し。えらくシンプルな印象のルックスですがトータルデザイン故のもの。

 また、”Classic”のボディーはセミホロー構造となってます。軽量化が目的なので、あまりソリッド感を損なわない様に配慮しました。画像はバック側のみですが、トップ側にも同様のホール加工がされています。

 特徴的なのは、貫通穴ではないという所。基本のボディー厚は約45mm。トップとバックのアッシュ5mm(計10mm)を差し引いた残り35mmの約7割程度の深さの穴が、ボディー両面から互い違いに空いています。

 これは、求める空間をボディーの片面のみで作ると接着面積が少なくなってしまうからで、貫通穴も同じ事が言えます。接着面積は出来るだけ小さくしたくないので、マホガニー部分にセンター2ピースの材は使用してません。(別に問題があるという訳ではありませんが)

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 ”Rock"のボディー。
 

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 ”Classic"のボディー。
 

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 フィニッシュはオールラッカーの極薄塗装です。画像のように、こういった打痕やクラックの入ったアンティークフィニッシュは賛否両論ありますが、僕は構わないと思ってます。特にこのギターに関してはとにかくガンガン使っていただきたいというのもありますし、製作側の都合もあります。

 それは音質考慮の上での極薄ラッカーは経年変化での目痩せが目立つ事。美観を重視されるユーザー様にはあまり向いていないというか、アフターで対処出来る作りではないですし、在庫期間中にも発生する症状ですから。

 という訳で、上記を踏まえてルックス、雰囲気を優先しました。最終的には個人の好みになりますので、この辺は予めご了承ください。

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